大阪散歩 その34 日前宮  

 和歌山城から車で10分、距離で3kmの日前宮に向かった。

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 日前宮は1つの境内に日前神宮と國懸神宮の2つの神社があり、総称して日前宮と呼ばれている。

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 日前宮は紀伊国一宮となっていて、入口から向かって左に日前神宮、右に國懸神宮がある。
 日本で最も歴史のある神社の一つで神話と関わりが深く、「日本書紀」には天照大神が岩戸隠れした際、石凝姥命が八咫鏡に先立って鋳造した鏡が日前宮に祀られているとの記述がある。

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 鳥居をくぐって参道を進むとこの立札が立っていたので、まず左の方の日前神宮から参拝することにした。
 社伝によれば神武東征の後の神武天皇2年、紀国造家である紀氏の祖神である天道根命(あめのみちねのみこと)が八咫鏡に先立って鋳造された鏡である日像鏡(ひがたのかがみ)と日矛鏡(くにかかすのおおかみ)を賜り、日像鏡を日前宮の、日矛鏡を國懸宮の神体としたとしている。

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 ここが日像鏡をご神体としている日前宮で、ここで儀礼通り参拝して、次に國懸宮に向かった。

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 ここが國懸宮で、この辺りは鬱蒼とした森に囲まれている。
 司馬さんの「街道をゆく 紀ノ川流域」の一節の中に、この日前宮が「森の神々」というタイトルで書かれている。
 日前宮は紀州(和歌山県)の芯になる場所で、一番すごいのは市街地からわずかに離れた場所に、手付かずの原始の森が広がっていることである。

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 紀州は古来紀ノ國と呼ばれていたが、その紀は木材の木であったという。
 紀州には沢山の木が繁茂していて、古来から人々は木の恩恵を受けながら生活しており、このあたり一帯にあるクスノキを使って丸木舟を造り、瀬戸内海などに繰り出して他の地域と様々な交流をしていたようである。

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 この森を歩いていると神々しさを感じるが、森というものは樹々の一本一本が神の降臨する憑代ということになっていて、神はこの樹々を目標として、天から天下ってくるのである。
 古来から原始の森が途切れることなくここに繁茂していて、紀州の神も古来からずっとこの場所に住まわれていて、弥生時代かそれ以前から住んでいた人々は、ここで祀りごとをして暮らして来たのである。

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 その人たちを束ねていたのが、神官の紀氏である。
 その紀氏は神話の時代を含めると、なんと二千年以上もの長い歳月をくぐり抜けて、いまなお日前と国懸の神に仕えているのである。
 ここまで古い家系を伝えているのは、天皇家よりも遥かに古いといわれる出雲の千家・北島の両家と紀家くらいのものであろう。

 古い古い話となったが、このくらいで日前宮を終わる。


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