オホーツク街道・イトウ釣りの旅 その4 猿払川でイトウに挑む!!

 地図上の3番目の川は「猿払川」である。
 猿払川は北海道の中でも最も数多くイトウが生息し、個体数が安定している数少ない河川。
 湿原をゆっくりと流れ、下流域の川底が深い場所では水中はほとんど見えず、スケールが大きく、力強さを感じさせるその流れは、幻の魚イトウが潜むには迫力十分。

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 猿払川下流部の写真の右手真ん中よりボロ沼に続く水路となるが、この川と沼の出会い付近は、イトウ釣りの絶好のポイントとなっている。
 猿払川にはポロ沼をはじめ大小の沼が沢山あるが、それらのほとんどの沼は猿払川につながっていて、いずれの沼にもイトウが生息している。

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 上図はイトウの道内分布図で、濃い青色部分がイトウが安定して生息している区域となっている。道東では別海町の風蓮川水系のみ、道央では金山湖と空知川源流部のほんの僅かの区域が安定生息区域だが、道北では天塩川水系全域とサロベツ川水系全域、更に猿払村のほぼ全域が安定生息区域となっている。

 釣り場としては、日本では最高の場所での釣りということで、気分だけは開高健と同じくらいに高ぶっている。
 この場所に居られるだけで僕の心の中はイトウをゲットしたも同然の心境となっていて、心を写真で示せばこんなシーンとなっている。

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 猿払川が過去20年近く、イトウの個体数がほとんど減少していないのには、いくつかの理由がある。

 まず第1に、流域の多くが森に覆われていること。とくにイトウの産卵場所となる上流域は、大径木の河畔林が自然なまま多く残され、イトウの産卵、稚魚の生育に良好な環境が維持されている。第2の理由は、イトウの生息に適した湿原、原野をゆったりと蛇行しながら流れる河川が、中下流に維持されていること。第3の理由として、下流で小魚が生息するポロ沼やモウケウニ沼などいくつかの海跡湖とつながり、イトウにエサ場や洪水時などの避難場所を提供していること。

 こうして「猿払川」は、道内を超えて日本の各地からイトウ釣り師を呼び寄せる聖地となっている。

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 僕はこの猿払川では赤矢印の中上流域から攻めることにした。これより上流は熊が怖くて車でも入ることがためらわれる。

 幸いこの近くては道路工事もしていて、工事のオジサンたちが何人か作業していた。熊もここには出て来ないだろうと確信して、橋の下から川に降りた。

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 水の量も十分だし、川の様子はイトウが居てもおかしくない状況である。
 ただやはり何か動物の気配がスゴク感じられて、やはり最初は腰が引ける状態で、オッカナビックリのキャストが続く。

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 慣れて来たので、川に倒れこんでいる木の枝の下とか、手前の草の向こうを狙ったりとかして、大物を誘い出すようにキャストを繰り返す。

 この場所で20〜30分位居ただろうか、もうここは釣れないかなと思って、車に戻ろうとした。
 その時、初めて大量の動物の足跡が川べりのドロの上にあるのに気づいた。

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 多分この足あとはエゾ鹿やそれにキツネやタヌキの類も混じっているのだろう。
 でもこの足跡の中にヒグマの足跡もあるような気がして、早朝や夜は彼らの水飲み場や餌場になっているんだなと思うと、背筋が寒くなり、早々にここを引き上げた。

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