天塩川の旅 その6 日向温泉にて

 小雨模様の天気の中博物館の見学を終えると、野外に設置された屯田兵屋を特別に開けてもらって家の中を覗いたが、薄気味が悪くなってすぐにその場を立ち去った。

 別に霊感が強いほうではないが、何者かの強烈な排他的意思を感じたのである。

 この感覚は、石狩川の旅でのアイヌの家でも感じた感覚で、よそ者はさっさと出て行けという意味の意思である。


 アイヌ人たちの強い排他的意思を味方にして旅をした、松浦武四郎の偉さと凄さ、この場でも改めて感じた。


 士別市はこのくらいにして、今日の宿「日向温泉」に向かった。

 この温泉は、道北(上川北部)の士別市にある公共温泉旅館で、宗谷本線と並行に走る国道40号線から西側に約5kmに位置している。


 日帰り入浴やお食事をすることができ、もちろん宿泊もOK。


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 明治33年、山形県出身の貴族院議員「日向 三右衛門氏」が、天塩川の左岸一帯の払い下げを受け、日向農場を作った。


 その後、明治時代の末期に「田口 善治郎氏」が、農場近くの天塩川西沿岸に湧き出していた鉱泉を発見、そこに温泉場を開いたのが日向温泉の始まり。


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 ロケーションも、あすから始まる本格的な天塩川下りの旅に丁度良く、風呂に入って部屋の中でのんびりと足を伸ばした。


 それにしても気にかかるのは、例の台風の進路で、部屋のテレビで天気状況を確認すると、沖縄で1週間も停滞していた台風15号は、最悪にもこれから速度を早め日本列島を縦断するという予報が出ていた。


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 僕が小樽から帰るのは、23日のカーフェリー、この予報では帰りの便と直撃である。
 

 今日はまだ9月18日の夕方である。台風が動き出すのは20日から、これからどういうふうに進路が変わるかも判らない。
 
 
 ただ、大陸の高気圧と太平洋高気圧に挟まれて進行する台風の進路は、ほぼこの予想通りに進むのだろうということが予測された。
 

 仮に台風の直撃により何日かカーフェリーが欠航ということになれば、数日間の間は小樽に留まる必要が出て来そうである。

 
 まあそれでもいいかと思ったが、念のため新日本海フェリーの小樽支店に電話して、運行状況を聞いてみた。
 
 
 小樽支店でも気象情報は同程度の情報で、明日の昼までに連絡すれば、帰りのカーフェリーの予約の変更が可能ということを確認した。
 
 
 会社のお勧めは21日水曜日の便に変更すれば台風の影響はまだ出ていず、平常運行で新潟へ帰って来れるということだった。


 しかし、2日も帰りを早めては何のために北海道へ来たかわからない。

 
 計画した目的の半分も達成しないまま、おめおめと新潟へ帰るのはシャクだった。
 

 ただ、自然災害の怖さを今年は身体全身で感じており、まず自分の身を守るのが一番、それから目的のための行動を行うという結論には変わりは無かった。


 日程を変更するのは明日の昼ギリギリまで待ってみようと考えた。


 そう決めると、急にお腹がすき出した。

 
 自動販売機で安めの発泡缶ビールを買い、部屋の中で一気に飲んで、旅館の食堂へ食事を取りに行った。
 

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 ここは食堂とは言わないで、レストラン日向(ひなた)という名前になっており、食卓や椅子は大衆食堂のそれだった。


 気楽なレストランで、ここに泊まりに来ている人たちの大半は、士別市や名寄市の湯治客だった。

 
 食事も、刺身や牛肉の鍋が主役の大衆的なものだったが、1泊2食付で5,880円という値段にしてはご馳走かなと思った。


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 そして、この夕食を彩った珍客がこの巨大化した蛾で、開張100mm以上、褐色の大きな翅を持っている。


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 今年の夏は北海道の旭川や士別では、このクスサンという大型の蛾の異常発生で悩まされたということである。


 クスサン(楠蚕、Caligula japonica)はチョウ目・ヤママユガ科のガの一種で、身近に生息する大型の蛾である。


 幼虫はクリ、クヌギ、コナラ、サクラ、ウメ、イチョウ、クスノキなど様々な樹木の葉を食べる。


 年1回発生し卵で越冬、幼虫は4-7月に出現する。


 幼虫は体長80mmにも及ぶ青白色の大型のケムシで、白色の長毛を生やしているためにシラガタロウと呼ばれる。

 
 7月前半頃に楕円形の固い網目の繭を作って蛹になり、9月から10月にかけて羽化するのだという。


 野宿したらどうなるんだろう、全身にこの蛾が張り付いて、痒くて痛くて眠るどころじゃなくなるんだろうな。


 この蛾は、なんと夢の中にまで
て来た。

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