近江街道をゆく その36  外村繁邸を歩く 

外村繁邸の他家との位置関係は下図のとおりで、順に外村宇兵衛邸、中江準五郎邸と見ていく。
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ここの家主であった外村繁は、昭和10年「草筏」が芥川賞候補、昭和13年池谷賞を受賞、昭和31年「筏」が野間文学賞を受賞した、滋賀を代表する作家である。

さっそく屋敷の中に入っていく。
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門を入ると川の水を取り入れた川戸と呼ばれる水屋がある。

ところどころ開いている石垣から、水路の水が屋敷内に引き込まれ、この水をを利用して洗いものをしたり、防火用に使ったり、鯉なども飼ったりしている。

水路と白壁の塀は五個荘町の風景であり、この川戸を通して屋敷内の日常の生活にもつながっている。
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この庭にムベの木がある。

ムベは、アケビ科ムベ属の常緑つる性木本植物で、日本では伝統的に果樹として重んじられ、宮中に献上する習慣もあり、具体的には皇太子家の食卓にムベのジュースが献上されるとのこと。
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この部屋は出会いの間という名の部屋である。

この部屋の上部の柱を水平方向につなぐ長押(なげし)の説明がガイドからあり、堅い木でL字型にくりぬかれていて、虫が付きにくく丈夫な造りとなっているとのこと。
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各部屋からは庭が見えるようになっていて、たわわに実を付けた先ほどのムベの木が特に目に付いた。

そのムベの木の下には井戸があり、その井戸には滑車が取り付けられているが、その滑車は岐阜県の美濃の織部焼で出来ていて、このように珍しいものがあると当主は旅先から買ってきて設置したのである。
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庭もなかなか立派で、松は赤松で下にはスギゴケが生えていて、ガイドに「そのうち松茸が生えてくるのでは」と冗談を言うと、まだ見たことがありませんと軽く受け流された。
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最後に、屋敷の中にある外村繁文学館に入った。
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彼の風貌が、外村繁の人となりをすべて表わしているようなので、外村繁邸当主の詳しい説明はここでは省略して、本家である外村宇兵衛邸へ向かった。


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