奈良散歩 プロローグ


2019年(令和元年)11月4日(月)から11月10日(日)まで、6泊7日の日程で奈良を旅した。


今回の旅は、会津八一が第2次世界大戦中に早稲田大学文学部芸術学専攻の学生二十余名と奈良・京都を旅した「奈良・京都研究旅行」の日程と、司馬遼太郎の「街道をゆく 奈良散歩」の日程を併せて作りだした旅である。





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 上掲が十日間程の日程で昭和十七年十月に実施された、「奈良・京都研究旅行」の日程表である。

会費は五十五円(往復の旅費は含まない)、携行品は懐中電灯とノートと鉛筆等、参考書は「大和の史跡と古美術」又は「日本案内記」近畿編の二冊と書いてある。


 会津八一が「奈良・京都研究旅行」用に学生たちのために作った資料があるが、とても詳しく各寺の仏像の分類(如来・菩薩・明王・天部を更に詳細に分類)や、建築の分類(各寺の建物がどの時代に造られ、又は再建されたか詳細に分類)がされていた。





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 その資料の中から、上掲の建築の資料を一部紹介する。

 例えば東大寺と言っても、奈良時代に造られ現在もそのまま存在している建物もあるし、鎌倉時代や江戸時代に再建された建物もある。


 なかなか便利な資料なので、旅の間に機会をみて使おうと考えて持参した。





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 ところでこの「奈良・京都研究旅行」は、早稲田大学文学部芸術学専攻の毎年恒例の行事となっていたもので、日本がアジアや世界を相手に戦争を繰り返していた第2次世界大戦中に実際に行われていたことである。

その当時の学生の気持ちには到底なれないが、司馬遼太郎は学徒動員で戦争へ駆り出された学生の一人である。





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 司馬さんなら彼らの気持ちがわかるし、司馬さんのほぼ東大寺中心の「奈良散歩」の旅もこの旅に加えれば、より今回の奈良の旅が面白くなると考えて以下のように旅の日程を作成した。





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 今年も去年同様、7月から10月まで台風や大雨による災害が多発し、特に台風19号の被害は甚大なものとなったが、11月に入ると天候は安定して秋らしい好日が続き、旅に出ている間も毎日晴天に恵まれ、古都奈良の国宝や国宝級の建物・仏像を満腹になるほど堪能する旅ができた。

それでは、「奈良散歩」の始まりである。








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