テーマ:フィールドノート(詩人)

金縷(きんる)の衣 杜秋娘

 金陵(南京)の街に年若き人気妓女がいた。 名を「杜秋娘」(としゅうじょう)と言う。 唐の徳宗のときの地方官吏、「李錡」(りき・浙西観察諸道塩鉄転運使)は杜秋娘に惚れて愛妾にした。 杜秋娘はそのときまだ15歳だった。 揚子江の金陵あたりの流れは清く、そこで生まれた女性は容色が優れているといわれ、その中でも杜秋娘は格別で、紅おしろいの化粧…
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去りゆく五月の詩  三木露風

われは見る。廃園の奥、折ふしの音なき花の散りかひ。風のあゆみ、静かなる午後の光に、去りゆく優しき五月のうしろかげを。空の色やはらかに青みわたり夢深き樹には啼く、空しき鳥。あゝいま、園のうち「追憶」は頭を垂れ、かくてまたひそやかに涙すれどもかの「時」こそは哀しきにほひのあとを過ぎて甘きこころをゆすりゆすりはやもわが楽しき住家の屋を出でゆく…
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「ブロードウェイ通りのページェント」  ホイットマンの書いたサムライ使節の詩

ホイットマンの書いたサムライ使節の詩  西の洋をわたって、ニフォン国より 此方 〔 こなた 〕へとやってきた、  礼儀ただしい、頬の浅黒い、二刀差 〔 にほんざ 〕しの使節たち。  幌をおろしたバルーシュ型馬車にふんぞりかえり、無帽なまま、厳粛に   今日、マンハッタンの往来を乗りすぎる。  《 自由 〔 リベルタード 〕 》よ!!…
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宮沢賢治の詩 原体剣舞連(はらたいけんばいれん)

原体剣舞連(はらたいけんばいれん)            (mental sketch modified)  この詩は、賢治が1922年8月30日から31日にかけ種山ヶ原に地質調査に出かけたおり、下山途中で田原村原体(現・奥州市江刺区田原)で見た民俗芸能・原体剣舞を見たことが元になり、『春と修羅』に「原体剣舞連(はらたいけんばひれん…
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チリの国民的詩人 パブロ・ネルーダの詩「ぶどう酒」

ネルーダ・ぶどう酒 1971年にノーベル文学賞を受賞したチリの国民的詩人であり、反ファシスト活動家でもあったパブロ・ネルーダ、彼の詩集の中に「ぶどう酒」という詩がある。 それは大地の恵みを皆で飲み、そして歌おうという、祖国や民衆に思いを馳せた高らかな叫びの詩。 彼は外交官、政治家でしたが、大衆のために働く詩人としての使命を抱いていた。 …
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ガルシア・ロルカの『ジプシー歌集』から夢遊病者のロマンセ

ラテンアメリカは大航海時代のスペイン、ポルトガルに発見され植民地化されて今日に至っているので、良かれ悪しかれ、この両国の影響を今でも引きずっている国々がほとんどである。この両国の好みがラテンアメリカ人気質にも反映して、ロルカはラテンアメリカ人には人気のある詩人である。彼は、多芸の人で音楽家、ピアニスト、画家等も兼務し、その才能を発揮した…
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