「鎌倉ものがたりと横須賀ストーリー」 その20 円覚寺を歩く

 円覚寺入口の階段を上がると、まず瑞鹿山の額が掲げられている総門である。

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 創建当時の伽藍配置は総門・三門(山門)・仏殿・法堂・方丈が一直線に並ぶ典型的な禅宗様伽藍配置であったが、現在法堂は失われている。

 円覚寺の主な創建理由は文永の役と弘安の役の戦没者の慰霊を弔う為であるが、執権時宗の精神的支柱となった禅道を広めるためもあった。

 開山者は中国僧の無学祖元で、時宗の父・北条時頼が創建した官寺的性格の強い建長寺に対し、円覚寺は北条氏の私寺という性格がより強かった。

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 この階段の上の建物が三門(山門)で、「円覚興聖禅寺」の額字は伏見上皇の勅筆とされ、楼上には十一面観音、十六羅漢像などが安置されている。

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 1785年の再建ということであるが、近くに来て見上げると実に堂々としていて、気分が高揚してくる。

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 ここは仏殿で、1964年の再建となり、堂内には本尊の宝冠釈迦如来像や梵天・帝釈天像などが安置され、天井には前田青邨の監修で日本画家守屋多々志の手による「白龍図」が描かれているという。

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 ここは方丈で、元来は寺の住持の住む建物なのだが、現在では各種儀式・行事に用いられる建物となっている。

 前庭のこのビャクシンの古木は、無学祖元の手植えとされている。

 寺の境内の随所に禅道の凛とした精神が漂っていて、寺の境内には塵一つ落ちていず、特に方丈は箒の目がシッカリ入っていて、入念に掃き清められていた。

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 一直線の伽藍の見学を終え広大な円覚寺の敷地内を、舎利殿を目指して歩いていく。

 舎利殿は神奈川県唯一の国宝建造物で、境内の奥に位置する塔頭・正続院の中にある。

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 塔頭とは禅寺などで、歴代住持の墓塔を守るために作られた付属寺院のことを指し、正続院は開山無学祖元を祀る重要な塔頭である。

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 これが舎利殿で、入母屋造、こけら葺きの一重裳階付きである。

 堂内中央には源実朝が南宋から請来したと伝える仏舎利(釈尊の遺骨)を安置した厨子があり、その左右には地蔵菩薩像と観音菩薩像が立つ。

 室町時代中期の建築と推定されていて、禅宗様建築を代表するものとしてほとんどの歴史の教科書に掲載される歴史的評価の高い建物。

 正月3が日と11月3日前後に外観のみが公開されるということで、残念ながら中に入ることはできなかった。

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