奈良散歩 その53 海龍王寺と不退寺 


海龍王寺は法華寺のすぐ近くにあった。





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 海龍王寺は真言律宗の寺院で、本尊は十一面観音、光明皇后の皇后宮(藤原不比等の邸宅跡)の北東隅に建てられたことから隅寺の別称がある。




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 ここは西金堂である。

奈良時代の建立(鎌倉時代に大修理)で、内部に五重小塔(国宝)を安置している。


切妻造、本瓦葺き、正面3間、側面2間の小規模な仏堂である。





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 ここは本堂である。




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 ここに本尊の十一面観音が置かれていたが、写真撮影禁止なのでネット画像にて紹介するが、高さ94cmの小さい十一面観音がすごく良かった。

この像は光明皇后がみずから刻んだ観音様を模したとされていて、金泥の身体に鍍金を施した装身具、切金を使った衣の文様が美しい仏像で、左手には蓮の花を持っている。


法華寺と海龍王寺のある一画はかつて藤原不比等の邸宅で、娘の光明皇后が相続して皇后宮となった場所なので、この二つの寺はやはり光明皇后の威光が漂っているような気がした。


次に、不退寺に行った。





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 不退寺は真言律宗の寺院で、本尊は聖観世音菩薩(業平観音とも呼ばれる)である。

近世の地誌類が伝える縁起によれば、809年に平城天皇が譲位してのちこの地に隠棲し「萱の御所」と称する屋敷を創建したのがそもそもの始まりで、その後平城天皇の皇子である阿保親王、更に阿保親王の5男である在原業平が暮らしたといわれている。





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 ここが本堂で、南北朝時代から室町時代前期の建立で、正面5間、側面4間、寄棟造・本瓦葺の建物である。

この中に目指す聖観音立像があった。





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 この聖観音立像は、在原業平が理想の女性をモデルに自ら刻んだといわれている。

像高は190センチほどで桂の木を彫りぬいて造り上げたもので、巨大なリボンのような飾りを付け、平安時代の美しい女性を象徴するような、また有名な少女マンガに登場するキャラクターのような印象を見せる存在となっている。


経年劣化が進んでいるが、それゆえ妙になまめかしい雰囲気を漂わせている。

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ところで、この不退寺には老いた寺の住職の方が居られて、この方が説明してくれたのだが、冗談も通用しない方で、とても怖い方だった。

在原業平を藤原業平と言っただけで、エラク怒られてしまったことを1年後の今でもはっきり覚えている。

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